ガンとお金


今日はガンとお金の話をしたいと思います。
ガン+お金と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?おそらく一番多い答えとしては、“保険”じゃないでしょうか?!

2人に1人が生涯、ガンになってしまうと言われている昨今。テレビのCMでも“がん保険”というフレーズもよく聞きますよね。
僕は保険屋でもなんでもありません。ただのガン患者です。経験したからこそ、お話しできることがあります。ガンになれば、保険だけでなく、医療費や治療費についてや、障害年金のことや、薬代などなど、お金に関することがイヤでもついて回ります。

あくまで僕の体験談を元に書くだけですが、参考にしていただければいいな。と思って書いていきます!

急なガン宣告 その日は突然

それは急に訪れました。32歳、まさか自分がガンになるなんて。
胃カメラ後、鎮静剤が完全には覚めていなかったのだろう。若干、朦朧とする中、先生の話がはじまり、すぐに出たフレーズ。「ガンです。胃ガンです。」ただただびっくりした記憶がある。

もっと詳しい経緯はこちらをどうぞ!!

でも、胃ガンは治りやすい。という浅はかな知識はあったし、先生の「大丈夫。治ります。」の言葉も相まって、そこまで落ち込むこともなく、楽観的に捉えていたような気がする。この時は、スキルスだとか、末期だとか、余命だとか、発想にもなく、「痔ですね!」と言われたくらいの感覚だったと思う。
それを証拠に、まず、気にしたのが、がん保険についてだった。
病院から出た瞬間、嫁に電話をした。

そうた

ビビるで!がんやったわ。
でさ、保険てどうなってた?

えっ?!え・・・
ほんま?え・・・ウソ…
保険…ちょっと調べるわ…

その後、すぐに店の開店準備があったので、合間合間で、電話やLINEで嫁とやりとりした内容も、保険・お金に関することばかりだった。

今、振り返ってみると、自分でも感心?恥じらい?を持ってしまう。でも、とにかくこれからの治療費や、仕事を休んでしまう分の保障など、金銭面での不安が大きかったことからの行動だったと思う。

 

不運。がん保険を外していた…

数ヶ月前、保険を見直したばかりだった。見直したばかりなのに、保証の内容なんて全く頭にはない。いかに他人事として客観的に話を進めていたのかを象徴する話だ。

保険を見直した理由は、軽い動機だった。僕はマイラーで、3年に1度行くことに決めている“ハワイ旅行”のために飛行機のマイルを貯めることが生きがいの一つだった。そのため、全ての支出を“クレジットカード”で済ましたいと考えていて、保険の支払いもクレジットカードでできないかと考えていた。また、会社を経営しているので、法人の代表として保険に入ると、経費に計上できるという話も耳にしたので、どこかの機会で保険を見直したいと考えていた。

当時、入っていた生命保険・医療保険・学資保険もすべて、仕事で出会った保険屋さんにお願いしていた。長女が生まれてすぐくらいからのお付き合いなのでかれこれ10年くらいだろうか。プライベートでのお付き合いもないし、正直、“浅い”といってもいい関係だったが、これまで任せていた中、保険会社を変えたい。と言うこと自体、気が引ける部分はあった。ただ、その気持ちだけで、損をしてしまうなら、思い切って切り替えようと決め、休みの日に、保険の窓口とやらに足を運んでみた。

僕の希望は3つ

そうた

・クレジットカードで支払えること
・法人で契約できるものは法人で契約したい
・今以上に掛け金を変えず、保証は手厚くできれば理想

こうして振り返ると、やはり客観的かつ、楽観的な話し合いをしたと思う。病気になることも、死ぬこともこの時の自分には“無関係”な出来事だったのだ。
結局、3度くらい足を運んで、納得する保険に切り替えれたと思う。

・クレジットカード支払いになった⭕️
・法人契約は色々難点があり見送った❌
・掛け金は安くなり、保証は手厚くなった⭕️
はずだった・・・

担当者との話で、年齢的に考えて、医療保険よりも死亡保険に重きを置いてしまったのだ。
病気になることより、今、不意な事故などで、命を落としてしまった時のための保険に切り替えたのだ。その結果、死亡保険は手厚くなったのだが、ガン保険、ガン特約を外してしまったのだ。

具体的に言うと、ガンになっただけでもらえる保険金が
300万円→0万円になってしまったのだ。

そうた

ショック・・・

さすがにこの時は損をした気分になり、少し落ち込んだが、結果的に、死亡保険が手厚くなったことは、後々の僕の精神を支えてくれることになったと思う。もちろん、生きることを諦めたことはないが、もしもの時には、遺族年金と合わせれば妻、子3人が生活できる保険金が支払われること、その事実は僕の気持ちの支えになった。
ちなみに死亡保険は、一括でもらえるタイプでなく、月々もらえるタイプにしたので、その点でも、お金の管理が苦手な嫁のことを考えると、安心材料になった!

 

団体信用生命保険

団体信用生命保険(団信)とは、住宅ローンの返済中に万が一のことがあった場合、保険金により残りの住宅ローンが弁済される保証制度です。

「死んだら、家のローンはなくなる」というのは、ご存知の方も多いはず。
「ガンになっただけで、家のローンがなくなる」というのはご存知ですか?あ、勘違いしないで!
その可能性があるのです。ローンを組む時に、団信とどのような契約をしているかで変わります。そのことは、なんとなく頭の隅にあった情報で、実は、ガン発覚直後の嫁とのやりとりでは、ガン保険のことより、この団信のことを書類で調べてもらうようにやりとりしました。
だって、僕が入っているガン保険なんて、数百万の話。家のローンとなると数千万の話ですからね。

結果・・・ガン100%保証団信に加入していました!!!!

この時ばかりは、ガンになった不運を忘れそうになりました。ま、まだ初期の胃ガンだと思っていたしね。
しかも、ローンが免除されるだけでなく、100万円ももらえるみたいです!
50%の保証や、一時金がもらえないなど、色々なケースがあるみたいです。もちろん、ガン保証に未加入の方も多いみたいです。
家を購入したのは10年ほど前ですが、このあたりの契約は担当の不動産屋にすべて任せて、僕たち夫婦の意向は1ミリもなかったので、本当に幸運としか言いようがないです。

間違いなく、仕事を休むことが増えることは覚悟しましたし、自営業の僕にとって、仕事を休むことは収入減に直結する不安が、いの一番に出てきた中、家のローンが免除されることは、本当に大きな大きな安心材料になったと思います。

 

リビングニーズ特約

リビングニーズ特約とは、余命6か月以内と判断された場合に、本来は亡くなったときに支払われる死亡保険金の一部または全部を生前に受け取ることができる特約です。この特約によって生前に受け取った給付金は、医療費のほかにも自由に使うことができるため、余命宣告という事態においてとても心強い特約といえます。

このことは嫁から聞かされて知った。言いにくそうに伝えてきた記憶だが、きっと彼女もこれから僕がどうなるかわからない中、3人の子供を抱え、金銭面ではとくに不安を持っていたに違いない。色々調べてくれたのだろう。

そうた

余命半年か・・・
俺、無治療の場合、半年以下よな。
次の桜見られへん言われたよな。
ワンチャンあるんじゃない?!


早速、次の診察時に主治医に聞いてみた。即答だった・・・

主治医

うん、半年で書くよ!
(余命半年だよ!)

このやりとりをするまでは、余命は16ヶ月と認識していたのだが、冷静に考えたら半年なのか…と大きく意識を変える事実となってしまった。
が、結局、診断書も書いてもらえて、金額こそ伏せますが、死亡保険金の全額を受け取ることができた。
一部にしようかとも迷ったが、この保険金とは別で、僕が死んだ際には、前述にあるように、毎月入ってくる保険金は別の話なので、ひとまず受け取ることにした。
保険適用外の治療も視野には入れていたので、手元にお金がある方が安心だと思い、その選択をした。ちなみに、いまだに手はつけずに済んでいる。本来は死んだ時に残すお金なので、使わず生き抜くことが理想やしね!
でも、大きな安心材料にはなりました!

 

保険料払込免除特約

保険料払込免除特約は、その名の通り、決められた条件になるとそれ以後の保険料の支払いが免除される特約です。主に三大疾病になったときに保険料が免除される。

この特約も非常に助かる。今後、保険料を払わなくても保証は受けれる。学資保険にも適用された。契約上、末女の分だけだったが、お金を払わなくても貯金ができているようなものだ。月々の保険料の支払いもバカにならなかったので、非常に助かる制度だ。

そうた

とにかく、いつ、何が起こるかなんてわからない。是非、皆さんも今のうちに確認しておいてみてくださいね!保険は大事です!

 

障害年金

障害年金とは、病気やけがによる障害のため、日常生活や働くことに支障が出た場合に支給される公的年金制度のひとつです。一定の障害の状態にあること、公的年金制度に加入していること、さらには保険料の納付要件を満たしていることなどが申請の条件です。

ステージ4確定、余命宣告もされた後の話。まだ抗がん剤治療は始まる前だったが、これからの生活が不安で、色々調べていたところ、障害年金に行き着いた。先に結論から言いますと、

・申請しましたが、却下されました。
ガンで障害年金をもらうことはなかなか難しいみたいです。もちろん、治療や、経過・検査結果他を参考に具体的な生活状況により、認定されることもあります。

当時は食事もしっかり摂ることも困難で、体重も激減。もちろん精神的にもまいっていたし、さらに抗がん剤での治療が始まればQOL (生活の質)も下がり、働けなくなることは目に見えていた。一家の主人として、そうなる前になんとかならないかと、役所にも何度も顔を出して相談した。

まず第一の関門、ハードルが、原則として初診日から1年6ヶ月経過していないと申請もできないという条件。僕の場合、胃カメラをとって、ピロリ菌が見つかったという、胃ガンにつながる診察がちょうど1年6ヶ月ほど前ということで申請はできるとアドバイスはいただいた。書類もすべて揃えて、申請したが、約1ヶ月後、要件を満たしていないとの通知が来た。

確かに、これは後日談だが、僕の治療経過をご存知の方、ブログを見続けてくれた方はお分かりだろう。

障害年金をもらうほどの状態には結果的にならなかった!元気に過ごしたw

もちろん、抗がん剤がはじまった数ヶ月の間、副作用で寝たきりの数週間を過ごした日はあったが、基本的に旅行三昧でよく遊んだ。そんな奴が障害年金もらえるわけないよねw

ただ、当時の僕は本当に必死で、金銭面では不安しかなかった。そのためにした行動に、結果は伴わなかったが、いい経験にはなったと思う。

とにかく、病気や怪我で働けない方は、役所や社労士などに相談してみることは無駄ではないと思います!

 

治療費はほぼタダ。治験のメリット。

新しい薬が厚生労働省の承認を得て、広く一般の患者様に使われるようになるには、その薬の効果と安全性を確認することが必要です。そのためには、開発の最終段階で多くの患者様に使用していただき、その効果と安全性を詳しく調べることが必要です。このように人での効果や安全性について調べる試験を「臨床試験」といいます。このうち厚生労働省から薬として承認を受けるために行う臨床試験のことを「治験」といい、治験に使用する開発中の薬を「治験薬」といいます。

僕は治療開始当初から、治験に参加する決断をした。治験のメリットの一つに、治験薬を使用している間は医療費の一部は製薬会社が負担してくれるので、患者の医療機関への支払いが軽減されることがある。
そのメリットのためだけに治験に参加するわけではない。新たな薬に対する期待、自分と同じように病気で苦しむ方々の治療方法の発見に貢献できるかもしれない。
色々な思いで参加したが、この医療費軽減のメリットは十分に実感することとなった。
もちろん、リスク、デメリットもたくさんあるので、安易に参加を勧めたりはしません。よく考えるべきことだと思います。
僕の場合、治験を決断する前に想像していなかったメリット、良かったと思った理由をまとめます。

  1. CRCと呼ばれる治験コーディネータが専属でついたことで、先生に聞きづらい細かなことも気軽に聞くことができて、すごく助かった。
  2. 採血や検査の順番が優先されることが多く、時間短縮につながった。
    ※逆に採血の量はほど増えたことはデメリット。僕はそんなに負担には感じなかったが。
  3. こまごました診察代などは支払ったが、薬代、治療代は基本的に無料だった。
    ※僕の場合、入院費、手術代は自己負担。
  4. 通院時における交通費を支給してもらった。

今回の記事はお金をテーマに書いているので、3と4がテーマに合う内容だが、厳密に言うと、この4つすべてのメリット・恩恵が、つらい治療、闘病生活において精神的な何らかの支えになってくれたことは間違いがない。
逆に、治験薬は前例がないので、今起きている副作用が、もしかしたら治験薬なのか、そうでないのかもわかりにく不安などを抱えたのは事実である。

2019.1の手術を境に、僕の治験は終了した。もちろん、治療がうまくいったと言う結果論ではあるが、治験に参加した決断は間違いではなかったと思っている。

まとめ

ガン治療において、お金、経済的要素はすごく大事な事柄だと思います。
僕は、ガンになってすぐ、そのことに目を向けることができた。
それは、奇跡の消滅、ガンの克服の過程において、すごく大切な要素であったと思います。

健康の定義についてWHO憲章では、その前文の中で「健康」について、次のように定義しています。

Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます。

The enjoyment of the highest attainable standard of health is one of the fundamental rights of every human being without distinction of race, religion, political belief, economic or social condition.
人種、宗教、政治信条や経済的・社会的条件によって差別されることなく、最高水準の健康に恵まれることは、あらゆる人々にとっての基本的人権のひとつです。

出典:世界保健機関憲章前文 (日本WHO協会仮訳)

社会的・経済的に満たされていない状態は、健康ではないのです。

お金のこと、経済的に円滑な状態を作ること自体、治療の一環なのです。
目を瞑ってしまいがちだし、めんどくさい作業も多いかもしれません。

精神的にもまいって、考えられない人もいるかもしれません。
しかし、周りの人のサポートを借りるもよし、専門家に相談するもよし、逃げずに挑むべき事柄であることは確信を持って言えます。
治療の一環だと思ってね!!

また、そのことから言えるのは、“保険”は予防の要素があるということですね。
もし、この記事で何か感じたならば、早速行動・確認してみてくださいね。

また、今後の闘病生活において、お金にまつわることは、こちらに更新していこうと思います!

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◆癌サバイバー/新人ブロガー◆ 32歳でスキルス胃癌ステージ4・余命半年を宣告され絶望。 そこから奇跡の復活を成し遂げている最中です。3児のパパ。 闘病記だけでなく、お金のことや、仕事のことなど色々書いていきます! もっと詳しい自己紹介は名前をクリックしてね⇪

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