[133]突然死？有限死？

10月 18, 2018 / 【第1章】がん宣告〜奇跡, 語り, 闘病記

末期がん告知されて 333日

はじめに断っておくと、
タイトルの“有限死”という言葉は存在しません。

造語です。

僕なりの表現で、文字通り、期限が決まった“死”という意味で理解していただければ…と。

最近、また死について考える時間が増えたように感じます。

ネガティブ期ではないと思いますが、
もうすぐでガン宣告から１年の区切りだということ。
そして、おそらく、子供達への告知の仕方も考えることが増えたせいか、
死について考えるというより、脳裏によぎることが増えています。
率直に言うと、死ぬことが怖いです。

いや、もっと正確に言うと、死ぬ過程が怖いんです。

死ぬこと自体への恐怖は、
この1年、「人生が有限である」ことを意識し続けてきたので、
そこまで大きくはないです。

死ぬ過程が怖いんです。

病状が悪化し、痛みを感じ、衰退していき、
何もできなくなっていく…

僕が歩んでしまう悪い方向の道筋がそれ。

良い方向の道筋をイメージするし、悪いイメージが出た時は、脳を書き換えてはいる。

ただ、現状、確率論的には、悪い方向の道筋が濃厚である。
と思ってしまっている。

理屈でなく、感情がそうさせる。
脳にそう映し出される。

そういった意味で、
人様のブログはあまり見ない方がいいのかもしれない…と最近強く思う。

でも、見てしまう。そして、涙してしまう。

やっぱり、お亡くなりになった方、そのご家族や、周りの人の
ブログ記事が、突発的にランキング上位に表示される。
タイトルでわかるから、見ないようにしたい。が、見てしまう。

見てしまうことが負の要素だけでないことも言える。
学びも多くある。

でも、だから見てしまう訳ではないかな。
結局は自分の行く末が気になって仕方がないのだと思う。
本当に失礼だが、その方に自分を置き換えてしまっている。

以前、ある方が送って下さったメッセージに、
「突然死ぬことよりは準備もできて、心構えを持てることはいいことだと思う」
的な内容があった。
その通りだと思うし、それが一般的に正しい感覚だとは思う。
もちろん、僕を応援してくれてのメッセージだったし、励まされたし、共感もした。

でも、今は、少し違うかも

死ぬ過程は歩みたくない。
急に死にたい。

ま、結局、弱いんだと思う。
“衰退”にビビってるだけだと思う。

でも、周りの人に、とくに子供たちには衰退した姿を見せたくない。
本気でそう思う。

ネンネンコロリでなく、
ピンピンコロリと逝きたい。

こんなことを言うと、突然、愛する人を亡くした方には怒られるかもしれない。

でも、いざ余命を告げられたら、怖いもんですよ。

ましてや、悩みのタネなのが、
その有限が、不確実ですから。そういう意味では有限ではないのか…
絶対にその時に死ぬって言われた方がある意味、楽なのかもしれない。

どう過ごせば、悪化しないのか、
告げられた期限を伸ばせるのか、
この無理は必要な無理なのか、
必要な我慢なのか、
目標とする期限の先に希望はあるのか、
結局、今すべきことは何なのか…

・・・

ここまでのまとまりのない文を見返して、思うこと。

１年経っても、俺、
全然、芯、持ててないやーん

まだ完全に、
精神、思考を安定させることはできないもんですね…
ま、今ある人生、結構、楽しめてるからええか

人生、有限・・・
こうして書きながら、ふいに思い出した。
尊敬する経営者スティーブ・ジョブズが、スピーチで語った名言を本で読んだことがある。
調べ返してみた。

やっぱり彼は偉大だ。
皆さんご存知だと思うが、彼も癌で命を落としている。

あなたに与えられた時間は限られているのです
だから他人の人生を生きてしまうような、無駄な時間を過ごしていては余りにもったいない
ドグマ（定説、常識）にとらわれてはいけない
それは他人の考えであり、他人の人生を生きているも同然だ
他人の意見という雑音によって、あなたの内面の声をかき消されないようにしなければ最も大切なことは、あなた自身の信念、直観的真理に従う勇気を持つことです